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三翠推拿整体スクール主任講師による推拿マッサージ・整体講座です。
講師が実際に施術した方についての考察を紹介していきます。
今回は74歳女性の言語障害についての解説です。

それでは、74歳の女性の例をご紹介しましょう。

この方は動き始め、特に朝起きた時など、腕や足ですね。動き始めに力が入らないという事を非常に心配してなさってらっしゃいます。この3年ほどですけれども、言葉、まぁ歯切れが悪いと言いますか・・・、スムーズに出て来ないと言いますか・・・まぁそういった点を非常に悩んでいらっしゃいました。

で、この話だけを聞きますと、実はとても重篤な病例、病名というものが想像されるんですけれども、実際この方、病院で精密検査なども受けた後うちに来られた方なんです。結果的に何らかの病名をもらってしまうような・・・まぁそういった診察結果ではなかったんですけれども、ただこういう症状があることには変わりはない。
という事のご相談だったんですね。

で、特に筋肉の方に関しては、神経系の作用という事が考えられますけれども、如何せんその言葉に関しては、運動を具現化する小脳あたり、その辺りをイメージしなきゃいけませんので、これはどんな推拿がいいんだろうという事でいろいろ考えたんですけれども、結論から言いますと古い書物に書いていある、まぁひとつの施術パターンというものを今回は参考に推拿をさせていただきました。

もうすでに、6回、7回と施術をしてるところなんですけれども、実は私自身が驚いてしまったんですけれども、言語の方に変化があらわれて、すごく歯切れが良くなった。非常に活舌が良い。で、それは私自身も感じましたし、ご本人もそういう自覚をしているということで、今すごく喜んでいらっしゃるところなんですね。

正直言いまして、どのあたりがこの効果を生んだのか、私自身もわからないところが多いんです。でも、推拿中医学の先人達の教えに従って、推拿をして、その結果だったんだろうという風に考えているところです。

で、もう一方の力がなかなか入らないという点なんですけれども、こちらの方は継続して推拿をしていきながら、改善を図ろうということで、長いスタンスで根気強くやろうということで、食生活から日々の生活、姿勢、あるいは入浴、睡眠の仕方までアドバイスをしながら一緒に向き合っていこうということで、継続しています。

ただ、そのご本人の意欲の源になったのが、やはり言葉がスムーズに出るということで、私自身、長いこと推拿に携わっていますけれども、先人達の残したこういった知恵と知識、臨床例というものは、もう一度見直す必要があるな・・・というかたちで強く心に刻んだといった推拿の実例なんです。