推拿マッサージ・整体講座 脚のしびれ
2012年3月1日
三翠推拿整体スクール主任講師による推拿マッサージ・整体講座です。
講師が実際に施術した方についての考察を紹介していきます。
第1回は脚のしびれについての解説です。
事例をご紹介しておきます。
男性の方でね、年齢が69歳だったと記憶します。
この方は非常に痩せてる方です。やせ型。
この方が来られた目的は、右足太ももの裏の痺れです。足の痺れ。ももの裏側です。
非常に痺れた状態で来られました。
うちに来られるまでにもうすでに整形外科の病院に行って検査をしてもらっていますが、とくにレントゲン写真で何も原因が見当たらなかったということです。
痛み止めの注射、それと湿布薬をもらってきたということです。
その後に整骨院に行って電気治療をいろいろ試みてみたけども改善しないということで来られました。
この方は腰に原因があるんではないかと思われて来たのですが、結論的に、この方はお尻、お尻のところに大きな原因がありました。
つまりお尻を通ってくる坐骨神経が、いわゆる悪さをされているが為に痺れが出ていました。
ということはお尻に何か硬結と呼ばれる大きなしこりのようなものがないかと考えたんですけれども、見当たりませんでした。
そこでどこに原因があるかということをもっと突き詰めていくと、すごく痩せてることによって、お尻の筋肉はふくよかですから、本来大きな小指くらいの神経なんかを、お肉で守ってくれている、筋肉や脂肪で守ってくれている。
ところがその守る力がないものですから、普段座った状態が長い、そういった時に痺れ感がより出るということが分かってきました。
ですから神経走行を良くしながら、この臀部の痩せというものをお互いに改善する方向に持っていこうということで、少々痺れても、歩くトレーニングなんかをすすめました。
それからもうかなり日数が経ちます。
三ヶ月ほど経って来るんですけれども、今はもう痺れは全く出ない状態。
来た時には、片方杖をついて、足をひきずるように来られたんですけれども、今は痺れはなくなっています。
ということは、痺れる部位の原因が何だったのかということと、普段は、これ硬結などが見られて、それでこれを取ることによって早い段階で痺れ取れるんですけども。
すぐには取れないということをやはり伝えて理解してもらった上で、その方の普段の努力というもので筋肉のある程度の回復をはかって、改善していったという例です。
我々が全体的に、一方的に施術をして改善するものばかりではない。
その辺の原因もしっかりみていくことがやっぱり最終的な改善につながるという、このあたりもやはり推拿というものをやる上においても非常に大事な一点になります。
このあたりも是非、学んでいただけるといいだろうと思います。