推拿マッサージ・整体講座 エコノミー症候群的痛み
2012年11月4日
それでは今日は、70歳男性の例をあげてみたいと思います。
この男性、普段は腰が痛いということで、時折施術をさせてもらっている男性なんですけれども、そちらの方は、久しく治まっていた。
ところが、先般、どうも右の足の付け根、それから大腿部が痛いということで、電話があったんですね。
うかがってみますと、最近どうも腰かけて、イスに座ってですね、趣味の作業をすることが非常に多くなった。
もともと脳卒中の後遺障害もお持ちですし、心臓疾患をお持ちの方なんですね。
で、そこでいろんなリハビリも兼ねて、イスに座っての作業をやってみたところ、足に痛みが出た・・・何故なんだ?ということになったんですね。
まぁ、そこで考えてみたいのが、ボードに書いています症候群なんですけども、その姿勢から想像していただくとおわかりの方もいるかもしれません。
『エコノミークラス症候群』というのがありましたね。
まぁ、ロングフライト症候群とも言いますけれども、まぁ同じ姿勢を保っているがゆえに、そ頸部、足の付け根における血流が悪くなる。それによって、重大な疾患をもたらすというものですね。
もちろん、このエコノミークラス症候群の様に、静脈の血栓、閉塞、そういった重篤なものにはならないにしても、実はその男性にも同じようなメカニズムが働いて、足に痛みを訴えていたと言う事がわかったんです。
でもこの男性、やはり血管がやや固めにもなっていますし、先程言ったように、血流の悪さもあるというところから、久しぶりに長時間座って何度も作業しているうちに、この部分が痛くなってきた。
ですから血管が固くなっている、それから関節部位も固いということも頭に入れながら、施術をするということにもなりますけども、幸いにして連続して二日間の施術で、この痛みはとれましたし、それに伴ってあった不眠というものも解消されたという例なんですね。
まぁ、文字であるように、飛行機に乗ってのケースが多いので、こう言った名前がついている。
時には、列車とかバスに乗っていて、こういう症候群を併することもある。
まぁ比較的、我々の様なアジアの人間には少ないという風に言われている症候群ではありますけれども、やはりその元々の身体の環境によって、そういったものも考えないといけないし、まぁ軽い症状と言うには、ご本人は辛くて悪いんですけど、重篤にはならずによかったと言うようなことで、足の痛みは解消できた。
ですから、その姿勢によって、何が起こりうるのか・・・という事を幅広く診ていくことによって、新しい視点と言いますか、いろいろ皆さんの知っている知識を活かすということで、ひとつのその症状の原因にたどり着くと言うことなので関心を持って幅広く症状等に向き合ってみるといいだろうと思います。